秋田県産ラズベリーのブランド化の活動が順調に推移しています
本学アグリイノベーション教育研究センターでは、今西 弘幸 准教授を中心に長年、五城目町キイチゴ研究会をはじめとする生産者の協力のもと、秋田県が生産量日本一を誇るラズベリー栽培の実証研究や、ラズベリーの市場拡大による農業所得の向上に取り組んでいます。令和4年10月には、県産ラズベリーの生産体制の確立と産地ブランド化に向けて、菓子ブランド「くら吉」を展開する㈱ゆう幸、及びラズベリー生産者と連携協定を締結し、生産者への栽培指導・助言を一層強化しプロジェクトを推進してきました。
本協定に基づき、生産者は一定の品質を保持するためのマニュアルに沿って、登録した圃場で高品質のラズベリーを生産し、ゆう幸は登録した圃場で栽培したラズベリー全量を市場価格より高く買い取る(参考:本年は、物価高騰や最低賃金の引き上げに伴い、1キロあたりの買取価格をこれまでの1割増し=4400円)ことで、生産者が安定して栽培できる環境を整え、付加価値が高いお菓子を開発・販売しています。
協定締結後、契約農家が栽培し、くら吉の商品に使われているキイチゴの量は年々増加しており、関連商品の売り上げも好調に推移しています。一方、2月20日(木)にアグリイノベーション教育研究センターが開催された意見交換会で今西准教授は、「このプロジェク自体は順調に進んでいるが、昨年一昨年と記録的な猛暑や水害があった影響でキイチゴの収量が落ち込んだ。安定的に生産・供給するために、キイチゴは冷凍保存ができることから、暑い時期を避けた栽培技術を指導するなど栽培方法を改善し、さらに収穫量増につなげたい」と説明しました。
㈱ゆう幸「くら吉」では、秋田県産ラズベリーを使用した菓子「プレミアムラズベリーウィッチ」等を東京都内などの百貨店で販売していますが、2月末からはクッキー生地やジャムなどに県産ラズベリーをふんだんに使用した新作スイーツが発売されます。さらに今年は、国内のみならず海外での販売も予定されており、県産ラズベリーを使った高級菓子は、さらなる販路拡大が見込まれています。本プロジェクトの今後の動向にご注目ください!
今西 弘幸 准教授
「くら吉」の新作スイーツ
【参考:連携協定締結式の様子(令和4年10月18日)】
秋田発高級菓子ブランド!!
県産ラズベリー使用「プレミアムラズベリーウィッチ」
五城目町生産者さんのハウスの様子
洋菓子に鮮やかな彩りを添えるラズベリー