秋田県立大学 全国高校生建築提案コンテスト2016審査結果発表
秋田県立大学 全国高校生建築提案コンテスト2016
「衣替え」の建築 審査結果発表
【講評】
全国高校生建築提案コンテストは、本年度で第十回を迎えることとなりました。第一回 “建築が変えていく未来の生活”から、一貫して、“資源・環境問題”、“循環型社会の実現”、“持続的発展可能な社会の実現”といった現在の地球・世界・人類に求められているものを前提に、高校生の描く、“明日のあるべき建築像”の提案を募集してきました。
持続的発展可能な社会の実現には、①温暖化といった地球環境問題の緩和策として、温室効果ガス排出量削減を目指し、省エネルギー化、エネルギー利用の高効率化を進めた「建築物・建築設備の将来像」、②温暖化の進む環境下の生活への適応策として「ライフスタイルの将来像」、それぞれの提案、発信が必要と考えます。
今年度のテーマ『「衣替え」の建築』は、温暖化の進む環境下の生活への適応策、それも建築そのものの適応策を問うものであり、やや難しいテーマであったかと思います。
季節の変化に富み、それを楽しむことのできる日本に暮らす私たちは、季節に応じ、私たちを直接包む衣服の質、量を変化させることで外界からの刺激を緩和し、快適な生活を可能にしてきました。これと同様に、建築を「衣替え」することで、より快適な生活環境を創ってゆきたい。これには、着衣を日々変えるように、建築と外界の変化との関係を日々意識し、変化する外界に建築がどうあれば、快適な生活環境を創り出せるかを日々考えてゆく必要があります。
今回の応募では、季節により、室の配置や外壁を変化させる等の物理的な「衣替え」にとどまらず、心理的手法の「衣替え」、世代の変化に対応する「衣替え」といった提案もあり、53点の応募作品はどれも力作揃いで、感心させられたものが多くありました。応募いただいた高校生の皆さん、ご指導下さった先生方に、深く感謝するとともに、皆さんの若いアイデア、若いパワーが、持続的発展可能な社会、循環型社会の実現につながっていくことを期待いたします。
建築環境システム学科 学科長 西田 哲也
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【審査会の様子】 |
【審査結果】
※各同賞内は、代表者氏名の五十音順です。
入賞作品のデータは本学・建築環境システム学科運営ページ(準備中)でご覧になることができます。
(現在工事中。近日中に公開予定)
■最優秀賞(1点)
「SUN HOUSE」
山口 好羽(山梨県立甲府工業高等学校2年)
■優秀賞(2点)
・「かぐやの離宮」
大槻 彩夏、砂﨑 日奈子(宮城県白石工業高等学校3年)
・「葉緑邸 ~緑と共に暮らす~」
西澤 克真、多藝 康太郎、高橋 奏、増田 祥(静岡県立科学技術高等学校2年)
■佳作(7点)
・「世代と世帯の衣替え」
盛藤 樹(富山県立高岡工芸高等学校3年)
・「はにかむいえ」
高橋 朋也 (高知県立高知工業高等学校3年)
・「Thermochromism Wall ~温度による可逆的壁色変化システム~」
佐竹 功丞(高知県立高知工業高等学校3年)
・「熊の衣替え」
髙橋 美貴(秋田県立横手清陵学院高等学校3年)
・「かこいのある家」
石田 ののか、木村 美紅(秋田県立横手清陵学院高等学校3年)
・「なつははなしてふゆはくっつける」
葉桐 美織、望月 実結(静岡県立富岳館高等学校2年)
・「四季で彩る五重塔」
佐藤 直喜、小長谷 銀河、竹崎 迅(静岡県立科学技術高等学校2年)
【応募状況】
■応募総数:53点(うち県内応募作品10点)
■応募高校数:26校(17都県)
【賞状・記念品等の送付について】
入賞された方への賞状と副賞、応募された方全員への記念品と作品評は、12月中旬~12月下旬に発送する予定です。最優秀賞および優秀賞を受賞した皆様には、副賞の希望確認のためご連絡いたします。
【参考サイト】
●コンテスト募集要項および関連資料
●建築環境システム学科運営ページ(準備中)
※ご質問、ご不明な点がございましたら、下記連絡先までご連絡をお願いします。
秋田県立大学本荘キャンパス 建築提案コンテスト係
(本荘キャンパス事務局 総務・企画チーム)
TEL 0184-27-2000
E-mail office_honjo@akita-pu.ac.jp